わたしきのう馬が空を飛んでいるのを見たわ。本当よ。どうして信じてくれないの。頭のわるいおんなは、お嫌いですか?

きっとあなたがわたしをおかしい言うのであればわたしは正常であるし、あなたがわたしを正常であると言うのであればわたしはきっとおかしいわ。そんなものなのです。でね、わたし、きのう馬が空を飛んでいるのを見たの。羽が生えてた。

どうしてわたしの愚行に気付いていながらわたしを咎めないの?愚行って言っているからにはわたしだって倫理的によろしくないことしてるってわかってるもの。でもそれでもあなたが咎めないから、こうしてわたしは、わたしは。羽はうすい桃色だった。

わたしを抱っこする馬鹿なおとこの人たちと違って、あなたは馬鹿じゃないってこと、わたし知ってる。馬鹿じゃないからわたしのしてること知ってるし、わたしがあなたを好いていることだって知ってるのでしょう。わたしがどうしてほしいかもしっているのに。あなたが咎めてくれたなら、わたしは、わたしは、わたしは。


わたし知ってる。馬には羽がないってこと。馬は飛べないってこと。